Happy Ending

夏の昼下がり。その男は放心状態で海を眺めていた。視点の先には、この地のシンボルであるかぼちゃの現代アート作品とそれに戯れる子供たちの姿。そして瀬戸内の島々が広がっている。この上もないのどかな風景の中で、男の心だけが穏やかではなかった。
何者かに追われていたからである。のどか過ぎることに、男の焦りは高まった。身に迫る危険から逃れるためには、我が身の神経を最大限に研ぎ澄ます必要があるのだが、毛頭そんな雰囲気ではない。
穏やかな海と白い雲と青い空。子供たちの笑い声とかぼちゃ。やがて男の心は次第に弛緩していった。

ある夏の昼下がり。そこには男が最期に見た風景が広がっていた。

comments

メンバーズ追っていた『何者』かは、ヒットマンだったってこと?(ちょっとわかりづらいかも知れません)

G.W.放心状態なのか張り詰めているのか、冒頭の男の機微がわかりにくいかも知れませんね。「放心状態で」の文言がなければ緊張が溶けていってしまう様がわかるようになる気がしました〜

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